ものぐさ読書宣教会

好きな本とゲームを布教するためのブログ。

ホラー

日本的ホラーとスピード感あふれる語りの悪魔合体──舞城王太郎『淵の王』

これもお気に入りの日本現代文学。 自分は小説を何度も読み返すタイプでは全然ないのだが、『淵の王』は4、5回は読み直している。 舞城王太郎は作品ごとに新たな文体を模索するタイプの作家なので(個人的にはその頂点にいるのが谷崎潤一郎と大江健三郎だ…

殺人儀式『黄泉忌みの宴』を攻略し、惨劇の輪廻を断ち切れ!──ノベルゲーム『レイジングループ』感想

『レイジングループ』はケムコから発売されたスマートフォン用アドベンチャーゲーム。 現在では、PS VitaやPS4、Nintendo Switchでもプレイできるようになっています。 自分は3年前くらいにスマートフォン版をプレイし、最近またやりたくなったのでNintend…

芸術的なまでに昇華された無慈悲と残酷──『隣の家の少女』書評

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー) 作者:ジャック ケッチャム 発売日: 1998/07/01 メディア: 文庫 「面白い」と言ったら誤解を招くほどトラウマ級の一冊なのですが、とても衝撃的だったので紹介しようと思います。現在42刷もされている扶桑社のいわば〈顔〉的…