オススメ!
ちょっとだけ近況報告。 こないだあるイベントに行ってきたら、“マルクス葬送派”の一員で在野の哲学者として活動し、2007年に亡くなられた小坂修平氏の奥さんが参加されていた。おれが話しかけると、奥さんは「最近世の中でまたマルクスが流行っているらしい…
膚の下(上) 作者:神林長平 発売日: 2013/11/15 メディア: Kindle版 すごいものを読んでしまった。 これは、神話だ……。 究極的な小説というものは、すべからくして神話になる運命なのかもしれない。 正直言って読み終わった今も冷め切らない感動が胸につか…
あるドラマの1コマ。 『チェンソーマン』は確かに面白いが、爆笑するだけで脳が壊れはしない。 真に脳を破壊するのは、ゲーム『ウマ娘』である。 先に言っておくが、私はコンシューマーゲーム(Switchやプレステなどの家庭用ゲーム)信者であり、大のソシャ…
楽園とは探偵の不在なり 作者:斜線堂 有紀 発売日: 2020/08/20 メディア: Kindle版 「昔、こんな小説を読んだんですよ。小説というより掌編ですかね。あるところに写真に写らない体質の男がいた。男は誰とも写真を撮らないことを決めていたが、親しくなった…
情婦 [AmazonDVDコレクション] 発売日: 2018/03/16 メディア: DVD 最近知り合った洋画マニアの方に勧めて頂いたのだが、とんでもない傑作だった。 舞台は1952年のイギリス・ロンドン。 凄腕弁護士として知られるウィルフリッド卿の事務所を、洒脱な風体…
彼女がエスパーだったころ (講談社文庫) 作者:宮内 悠介 発売日: 2018/04/13 メディア: 文庫 2年前に文庫本で読んだのだがその後失くしてしまい、地元の書店に置いてあった単行本を渋々購入して再読したのだが、それでも出費に見合うだけの内容はあったよう…
「好きな日本の小説を10冊挙げてみろ」と戯れで自分の脳髄に命令し考えると、毎回選ばれる10冊が変化していることに気付く。その日の気分やコンディションによっても変わるし、新たな名作を読むことによっても変わる。そんなあやふやで暫定的なリストだ…
これもお気に入りの日本現代文学。 自分は小説を何度も読み返すタイプでは全然ないのだが、『淵の王』は4、5回は読み直している。 舞城王太郎は作品ごとに新たな文体を模索するタイプの作家なので(個人的にはその頂点にいるのが谷崎潤一郎と大江健三郎だ…
おいそれと愛や人生について語ることが出来ないように、文学について何か言葉を発すれば発するほど、むしろ遠ざかってしまうような気がする。 しかし少なくとも言えるのは、ただ読み終わった後に読者を優美な気分にさせるだけの作品は文学ではないということ…