ものぐさ読書宣教会

好きな本とゲームを布教するためのブログ。

ノンフィクション

芸人よりも100倍オモシロい、松本哉という男——松本哉『貧乏人大反乱』感想、そして実際会ってきた!

ちょっとだけ近況報告。 こないだあるイベントに行ってきたら、“マルクス葬送派”の一員で在野の哲学者として活動し、2007年に亡くなられた小坂修平氏の奥さんが参加されていた。おれが話しかけると、奥さんは「最近世の中でまたマルクスが流行っているらしい…

ヒトと機械の境界が溶け始めた!——海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』書評

明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書) 作者:海猫沢めろん 発売日: 2016/05/27 メディア: Kindle版 著者の海猫沢めろんは、ホストやアダルトゲームライターなどの異色の経歴を持つ、現代日本文学シーンきっての変人作家だ。 デイトレードに…

雑誌ジャーナリズムの産みの親はなぜ自らを「俗物」と称したか──森功『鬼才 伝説の編集人 齋藤十一』感想

鬼才 伝説の編集人 齋藤十一 (幻冬舎単行本) 作者:森功 発売日: 2021/01/13 メディア: Kindle版 齋藤十一は文芸誌『新潮』の編集長を務め、『芸術新潮』と『週間新潮』を創刊し、その慧眼から「新潮社の天皇」と畏れられた出版界における歴史的人物だ。 そん…

人間の無意識を探求する──『魂にメスはいらない ユング心理学講義』書評

魂にメスはいらない ユング心理学講義 (講談社+α文庫) 作者:河合 隼雄,谷川 俊太郎 発売日: 1993/09/07 メディア: 文庫 大学で心理学の講義を受講していて、その学習(この世で最も嫌いな言葉の一つだ)の副産物として読んだのですが、これが読み物としてか…